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職場の人間関係に悩む家族への支援①
メンタルヘルスマネジメント
相談の中には、職場の人間関係についての悩みは多いものです。その中で、職場の人間関係の悩みそのものではなく、悩んでいる家族とのやり取りや、関わり方に苦しむ方も多いようです。
そこで、今回は、職場の人間関係で悩んでいる家族に対して、どのように関わったり支援したらよいかについて述べたいと思います。
1、職場の人間関係の悩みとは
職場の人間関係の悩みを大きく分けると、同僚・先輩・上司・部下への悩みがあります。これまで当所への相談を参考にまとめてみました。
◇同僚との関係
- そもそも自分の同僚がおらず、仕事の喜びや辛さを共有することができない。孤独を感じたり、辛いのは自分だけだと思うことが多くなる。
- 他の同僚同士が仲良くしていて、中に入りづらくなる。疎外感を感じ、仕事へのモチベーションも低くなってしまう。
- 同僚がとても優秀に見えて自分を責めてしまったり、同僚が嫌味な人に見えてしまったりする。
◇先輩との関係
- そもそも頼れる先輩がいない。先輩がいたとしても常に武勇伝を聞かされ、何かあるとダメ出しをする先輩への悩み。
- 先輩の言うことは、なんでも聞かないといけない風土がある。仕事以外の雑用を言われることが多かったり、先輩の仕事をさせられたりなどすることで、更にモチベーションは下がり苦しい一方。
- 先輩の仕事のやり方は間違っているように見えるが、先輩なので伝えにくい。見て見ぬ振りもストレスになる。
◇上司との関係
- 自分が信頼できる上司がいない。
- 上司の指導が分かりづらい。まだ、はっきりと理解していない状態で、上司がこれくらい分かっているだろうと、簡略化したり抽象化して伝えることで、更に分からなくなったり、理解できなかったりする。また、何に困っているのかに気づけず、上司自身のものさして伝えてしまい、伝わらない。
- 上司が感情的になりやすかったり、強めに言うことが指導の一環だと思ったりして、威圧的に感じてしまい、恐怖感や不安感を抱いてしまう。
◇部下との関係
- 入社の時期が部下の方が早く、立場が逆転している。自分は正社員で上司という立場だが、経験の長く自分よりも年齢が上のパート社員や非常勤などの方にこちらの意見や新しい会社の方針を伝えても、なかなか受け入れてもらえない。
- 部下に対して、あれこれと指導をしてはみたものの、これ以上どう対応したらよいか分からない。
- 指導のつもりでやったことがハラスメントだと言われた。
それでは、信頼できる上司・先輩とはどういう人?
- 自分自身が失敗したことやミスなど、うまくいかなかった経験を話してくれる。
- その時に自分はどう対処したか教えてくれたり、こちらが望めば、分かりやすく教えてくれる。
上記のような上司や先輩だと、「今は失敗したりうまくいかなくてもダメな社員ではない」と感じることができ自己肯定感も下がりにくくなります。
更に、「今はできなくても上司や先輩のように工夫すれば何とかやっていける」と希望も持てます。また、何か困ったときに、指導してくれるので安心して仕事ができ、それが働くモチベーションとなっていくのです。
2、仕事の人間関係で深く悩む原因について
①本当に問題が起きている場合(ハラスメントなど)
- 実際にパワハラやセクハラ、マタハラ(マタニティハラスメント)などの問題が起きていて、困っている。
②特性(得意、不得意)や、考え方などによる問題
〇考え方の偏りがある
- 考え方に偏りがあるために、些細なことで落ち込んだり、自分を追い込んだりして、ストレスを抱え込んでしまう
〇得意なことと不得意なことがアンバランス
- 「あれはできるのに、これはできない」ということがおきて自他ともにストレスを抱えてしまう
- 苦手なことを頑張りすぎてメンタルダウンしてしまう
〇五感が過敏なためにストレスを抱えやすい
- 音や光、においを過敏に感じ、仕事に集中できなくなる
- 些細なことも敏感に感じ取り、自分のことではないことまで責任を取ろうとしてしまったりして自己嫌悪に陥いる
以上のように、悩みは様々で、ご本人の考え方一つで変わることもあれば、実際に問題が起きていて、具体的に対処が必要な場合もあります。
まずは、何に困っているのかをしっかり話を聴いて、理解することが大切です
次回は、具体的な対処法について述べたいと思います