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職場のぴあサポーターのための傾聴のポイント②

カウンセリング

職場のぴあサポーターのための傾聴のポイント②

職場によっては、社員の相談を受ける「ぴあサポーター」という取り組みをされているところもあります。

職場の人間関係や仕事のこと、プライベートな悩みなど、職場の中に安心して相談できる環境があれば、ストレス軽減につながります

しかしながら、その「ぴあサポーター」の方はプロの心理士ではないので、どのように話を聴く良いのだろうかとお悩みの方も多いようです

今回は、自分自身が相手の話を聴くときにどのような聴き方をしているのかについてお伝えしたいと思います

相手の話を聴くときのクセ

相談を受ける場合、相手との信頼関係が大切となりますが、話を聴く中で共感的な理解を示しながら聴くことで信頼を得やすくなります

まずは普段の自分の聴き方はどのような理解の仕方で相手の話を聴いているのか検証してみましょう

次の会話で、あなたはどの返し方をしがちですか?

【会話の例】

「今日。コンビニで並んでいたら、知らないおじさんが横入りしてきたんだよ!私、急いでいたのに!」

と言われた場合

①そのコンビニどこ?それで、そのおじさんって、何歳ぐらいなの?」「横入りしないでください!」って言った?

②そんなおじさん、人としてどうかな~!しかもそこのコンビニの店員も黙っていたんなら、教育がなっていないよね。ダメだね。

③定員さんは、何も言ってくれなかったの?つくづく君は、ついていないんだね、、可哀そうに

④そうなんだ、、。急いでいたのにね、、。横入りしてこられると腹が立つよね!

 

如何ですか?どの返し方が一番近いでしょうか。

それでは一つずつ解説していきます


①そのコンビニどこ?それで、そのおじさんって、何歳ぐらいなの?」「横入りしないでください!」って言った?

これは『分析的理解』の返し方

自分が知りたいことを尋ねて分析しようとする聴き方です。聴かれたほうはまるで尋問を受けているような気持ちになることもあります。

相手のためというより、こちらの興味関心のためだけと言えます。相手に興味を持つという点では良いのですが、こちらの知りたいことを尋ねて、相手が本当に話したいことを聞いているわけではありません。

聴き手の興味のあることは聴いてくれるのに、相談者が話したいことは聴いてもらえないという気分になり、信頼を持てるかどうかでは難しいと言えるでしょう


②そんなおじさん、人としてどうかな~!しかもそこのコンビニの店員も黙っていたんなら、教育がなっていないよね。ダメだね。

これは『評価的理解』の返し方

③定員さんは、何も言ってくれなかったの?つくづく君は、ついていないんだね、、可哀そうに。

良いことか悪いことかを判断しなければいけないような場面では必要ですが、相談者との信頼関係を構築することが目的の場合では、効果的ではありません。

本当は気持ちに寄り添ってもらいたいだけなのに、話したことに対していちいち評価されると思うと、話したくなくなるものです。話し手の話が別の話にすり替わった気分になりやすい聴き方です

この聴き方をする人に対しては良い評価を得ようとする応え方をするようになり、本当の意味での関係性は構築しにくいでしょう


③定員さんは、何も言ってくれなかったの?つくづく君はついていないんだね、、可哀そうに

これは『同情的理解』の返し方

あなたは可哀そう、、と同情をしながら聴いていくので、相談者にとっては聴き手との上下関係を感じる聴き方と言えます

本人は上下関係を作って話しているつもりはなくても、相談者側からすると下に見みられているように感じるものです

上下関係を感じてしまっては、信頼関係は構築できそうにありませんよね


次回、④そうなんだ、、。急いでいたのにね、、。横入りしてこられると腹が立つよね!について解説します!