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職場でより良い人間関係を築く、コミュニケーションの型②
コミュニケーション
人間関係が上手くいき、身体も健康になっていく行動療法を基にした『コミュニケーションの型』とは②
②感情の言語化型:現在形
不安な状況と、そのことが不安であることを「〇〇が不安なの」と伝える方法
皆さんは、『不安だ』と伝えてしまうと「ダメな人間」「仕事ができない人間」と思われるのではないか、そして、それを聞いた人を困らせてしまうのではないかと思っていませんか?
カウンセリングに来られるほとんどの方がそうお話されます
新しい部署に異動になって不安になったり、分からないことがあるのではと不安になっても、『不安だ』という言葉をひた隠しにし、あるいは「不安ではいけない!」と自分を偽りながら頑張り続け、それでも「不安感」は消えることがなく、とうとうメンタルダウンしてしまう、という人は結構多いのです
カウンセリングで一時的に気持ちが和らいでも、完全に良くなるということは残念ながら少なく、そのまま休職や離職に繋がってしまうというケースもあります
実は、そのダメな感情と思っていた『不安感』は、弱いことの代名詞でも、できない事のレッテルでも、全くないのです
「誰かの役に立ちたい」「目的をもって頑張りたい」「でも、うまくいくだろうか、うまくいかないかもしれない」などと思った時に『不安感』が現れます。
ですから、『不安感』という感情は、目的をもった行動への頑張りの証なのです。(イラストのセリフを誰かに読んでもらうと良く分かります)
困った状況の説明(①状況説明お願い型(感情言葉なし))だけだと、相談を受けた相手は、語られた状況について、「その状況の場合はどうしたら良いだろうか、何ができるだろう」などと、正解を求め、あれこれとアドバイスをします。しかし、相談者が困っている一番不安な問題に焦点が当たらず、必要のない情報で更に困惑し、「やっぱり役に立たないダメな人間だ」と不安が増したり、あるいは「理詰め」で攻撃されていると感じたりします
一方で、状況の説明と『~が不安です』をセットで伝えると、ピンポイントで相談者が今一番必要としていることをサポートしてもらえます。何が不安なのかを一緒に分析することになるので、適切なサポートをしてもらええるのです。また、頑張っていることは伝わりますから、もう既にできるところは見守ってもらえます。そのことで、感謝と信頼が生まれ、さらに問題も乗り越えることが出来ていくので成長へと繋がっていくのです
相談者のニーズと相談を受けた側のサポートや見守りが、パズルのpeaceのようにぴったり合い、ミスコミュニケーションを防ぐことができるので、大変効率的で効果的です
また、「困っている従業員に、アドバイスをしたいが、プレッシャーになるのでは?」という悩みの方も多いのですが、この方法だと、本人が望むアドバイスになるのでプレッシャーになることはありません
このように、「~が不安です」と言えれば、仲間からはプレッシャーのない適切なサポートと、温かい見守りを受けることが出来ます。つまり最高の安全地帯になるのです
誰しも、安全地帯で仕事をしたいと願っています。自分が働く場所が安全地帯でなければ人は離れていきます
そのために、感情の言葉を現在形で伝えあうことがとても大切だということです
※ただし、「不安です」と伝えたときに、サポートや見守りをしてくれない人は、あなたの仲間ではない可能性があるので注意が必要です
続く
次回は③感情の言語化型:過去形について
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※このコミュニケーションの型のセミナー(SSD行動療法)は、SSD理論を研究されている、山口純子氏(日本女性心身医学会会員、Spinal signal Decoding学会 会長)の指導のもと、開発いたしました。https://www.yamaguchi-junko.com/