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今からでも遅くない 「コロナうつ」 正しく知って正しく予防2

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今からでも遅くない 「コロナうつ」 正しく知って正しく予防2

1.「コロナうつ」の原因

〈自粛により今までのストレス発散方法がとれなくなった〉

外出や人と会うことが出来にくくなり、ストレス発散が出来にくかった方も大勢いらっしゃるようですね。また、日本人の特徴なのですが、「こんなご時世に楽しむなんて不謹慎」といったムードも漂っているような気もします。

家にいるのが大好き!という方も意外なところで変化があっているかもしれません。例えば私も家にいるのは苦痛でないタイプなのですが、買い物をする際に必要最小限のものを最低回数で買い込み、素早く帰らないといけないという状況の中で、今まで何か珍しいものはないかな?安くておいしそうなものはないかな?とぶらぶら見ながら店内を歩いていたことは、意外と楽しめていたんだなと感じました。そんな小さな楽しみでも、日々のストレスを緩和する1つになっていたのではないかと思います。

また、最近「感染対策のために、家に帰ってすぐ服を全部脱ぎ、洗濯をし、手を洗い、うがいをし、お風呂に入り、買ってきたものは全て表面を拭いて消毒します。でも感染対策なので、特にストレスは感じません」という話をお聞きしました。「えー。そんなの大変に決まってるじゃん!」と思われた方も多いかもしれませんが、実は自分が好きなことや必要と思っていることはストレスになっていないと思い込む傾向は誰にでもあります。多かれ少なかれ、みなさん感染防止のために、ちょっとした作業や気を張ったりすることが増えてストレスになっておられるのではないでしょうか?

このような状態ですので、現在はストレスは増えているが、ストレス発散はしにくくなっている状態と言えます。人と会いにくい今だからこそ、ストレス発散は人任せになっては出来ません。また、どちらにしても、年齢や環境が変われば、出来ることに変化が出てくる可能性がありますので、その時その時に対応した「自発的なストレスマネジメント能力」があるかどうかで今後の人生の幸福度が変わります。これを機に、人生の幸福度を自分でコントロールできる練習を始めましょう。

ストレス発散方法のヒント

①これまでやっていた方法は今とれないか

⇒ 取れないなら何が原因か、何か工夫をすることで同じようなことは出来ないか

例:ジムで筋トレをすることがストレス発散だったが今は出来ない

⇒ ・ユーチューブなどで自宅で出来る筋トレを調べてみよう

・SNSで繋がって筋肉自慢をしながら仲間と一緒に自宅筋トレをしてみよう

②一旦やめてしまったことの中で今実行できそうなことはないか

例・昔はよく海外のドラマをみていたが、忙しくなって見るのをやめてしまっていた。今は時間に余裕があるので見てみよう

 ・アロマオイルや入浴剤で以前は香りを楽しんでいた。家にいる時間が長くなったので、再びやってみよう

③やってみたいなと思ったいたことの中でやれることはないか

例・異業種との交流や、コミュニケーションなどの講座、今はSNSでも実施しているので気軽に参加できるのでやってみよう

 ・ご当地のおいしいものを注文してみよう

④習慣化しているものを止める、減らす

例・スマートファンを触る時間を減らしてリラックスできる時間を増やしてみよう

 ・カフェインやアルコールの量を減らしてみよう

 

「自発的なストレスマネジメント」能力、少しずつ上げて、幸せを増やしていきましょう。

 

ポイント

・自宅大好きな人もそうでない人もストレス発散は出来にくくなっている

・嫌嫌やっていることでなくても、今までの生活との変化はストレスをもたらしている

・今が「自発的ストレスマネジメント能力」アップのチャンス「ストレス発散」のヒントをもとにチャレンジしてみよう

 

コロナ鬱と言われる物の原因で、巷で広く言われている原因はこの3つですが、実は今までも、そしてこれから更に大きな原因になりうるものがあります。

 

<会社の対応の格差>

富士通やTwitter社などは、今後も基本在宅勤務という姿勢を打ち出しました。また、日立製作所は在宅勤務を活用できる新しい働き方改革を2021年4月までに行っていくということを発表しました。大手だけではなく、中小企業でも従業員の健康と企業の利益を守るために、どうしたら良いか真剣に取り組む会社も増えています。

そういった情報が広く伝わる中で「それに比べて・・・・」と、従業員からは、全く従業員の健康を守ってくれようとしていないように見えてしまう企業もあるようです。

また、在宅勤務に関しても、うまくいっている組織と、「テレワークハラスメント」(またハラスメントの種類が増えてしまいましたー・・・・・・・・・・・)が訴えられる組織が出ています。

恐らく上記の問題は、在宅勤務になって初めて出て来たということは少なく、今までもじんわりと企業、上司との不信感があったものが浮き彫りになったケースが多いのではないかと思います。

ここで、浮き彫りになった問題を扱い、従業員の信頼度と士気を上げるか、不信感を持つ従業員そのものを問題とし、士気を下げたり離職を増やすかの別れ道になります。経営も厳しい中、どちらが絶対に正しいという事は出来ません。ただ、「安心して働きやすい場所は、優秀な人が集まりやすい」ということは念頭においたほうが良いでしょう。

 

もし、この機会を従業員の士気を上げるチャンスとして使おうとするのであれば、一番大事なことは、コミュニケーションです。何に不安や不満を持っているのか、「きっと~にちがいない」と決めつけることなく、素直に耳を傾けてください。「そんなことか」と思うものでも、「そうか~が不安なんだね」と素直に受け入れるだけでも、相手は安心感や信頼感を持ちます。ただし、その後すぐにアドバイスをしたり、自分の経験談を伝えてしまうと安心するタイプの方もいますが「やっぱり決めつけられて、分かってもらえなかった」というタイプの方もいます。「なるほど、分かった。少し考えてみるね」と伝えて、少なくとも1晩おいてみてください。また、その間に自分と違うタイプの上司や同僚にこういった不安にはどうこたえる?と相談してみるととても良いです。社内や社外でのコンサルテーションのシステムが利用できる場合には使用するのも良いでしょう。

人と人が上手く行かなくなったり、争うときはお互いに「自分のやり方だけが正しい」と思っている時が多いです。視野を広く持つことは相手とうまくいくようになるだけではなく、仕事の多様なアイディアにも繋がっていきます。部下を育てるだめだけではなく、自分の更なる成長のためにもチャレンジ出来るととても良いですね。

ただし、どうしても会社内や上司部下の関係では、査定などが気になってしまい、いくら上手に対応しても、素直な気持ちが引き出せないこともあります。そういった場合は、社内の専門部や、外部EAPなどを利用するというのも、賢い選択肢です。

 

ポイント

・企業の対応の差により、従業員のストレス、信頼感、士気の差が出ている

・問題が出ている組織は、元々あった問題が浮き彫りになっていることが多い

・浮き彫りになった問題を組織にも、部下にも、自分にとってもチャンスとして使うことも出来る

・コミュニケーションを大事にすること、場合によっては他者に協力を求めることも賢い選択肢